レンジ(ハンドレンジ)

テクニック・戦略ステップ

レンジ(ハンドレンジ)とは?ポーカーにおける勝率や戦略の立て方をわかりやすく解説!!

トランプを用いたカードゲームの中では定番とも言えるポーカーは5枚の手札に対戦相手のプレイヤーより強い役を揃えることを目指すゲームです。

歴史の長いカードゲームであるポーカーには多種多様なルールが存在していますが、近年オンラインカジノなどの普及と共に特にその人気が高まっているのが、テキサスホールデムです。

5枚の手札で役を揃えるという点は手札を交換してプレイする古典的なドローポーカーと同じですが、テキサスホールデムではコミュニティカードと言われる各プレイヤー同士が共通して手札として用いられるカードが存在していることが大きな特徴です。

テキサスホールデムでは手札の一部がコミュニティカードとして公開されているためより共有される情報量が多いことに加え、コミュニティーカードが公開される前、段階的にコミュニティカードが公開される各回ごとにベットのタイミングがあるため、より駆け引きの要素が強く、期待値や確率といった数学的な計算が勝敗に影響を与えます。

今回の記事では、テキサスホールデムで主に用いられる用語の一つであるレンジ(ハンドレンジ)について解説します。

01.レンジ(ハンドレンジ)とは?

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ポーカーにおいて、レンジという言葉は主に2つの意味で用いられますが、これらの意味は互いに関係しあっています。

もともとのレンジという英語が、範囲などを示す言葉ですが、ポーカーにおいてレンジと言った場合の一つ目の意味は各プレイヤーが試合のある時点で持っている可能性のある手札の範囲を指します。

テキサスホールデムなど、徐々にコミュニティカードが公開され、それに伴ってベッティングが行われる、情報量が増えていくようなポーカーでは少しずつ想定しうる対戦相手の手札を絞り込むことが出来、レンジは少しずつ狭まっていきます。

また、カードの公開とは別に、テキサスホールデムでコミュニティカードの公開前(プリフロップ)、最初に2枚のカードが配られた際のベットでプレイヤーがレイズを行い、かけ金を上げてきた場合には、この場合もそのプレイヤーはかなり勝利の見込みが高い有利な2枚を手札に揃えていると予測することが出来ます。

また、それと関連して、対戦相手の手札の見込みと、自分自身の手札の強さを照らし合わせて、どれくらいの勝率が見込めれば実際にコールを行い、勝負を降りることなく実際の手札の強さ同士を比較する対戦に参戦するかの各プレイヤーなりの基準のことをレンジ(ハンドレンジ)のように呼ぶことがあります。

02.タイトなレンジとルースなレンジ

もちろん、ある程度統計的に確率を計算したうえでのスタンスであれば、各プレイヤーのハンドレンジの考え方には絶対的な正解が存在しているというわけではありません。

期待値的に、自身の手札がかなり有利であり、勝率の見込みが高い場合にのみフォールド(既にベットしているチップを諦め、勝負を降りること)をせず、対戦相手との勝負に臨むようなタイプのプレイヤーを”ハンドレンジがタイトである”というような表現をします。

ハンドレンジがタイトなプレイヤーは、勝利の見込みが薄い場合には勝負をせず、十分に手札に自身があるときにのみ価値を狙いに行く、という堅実なスタイルのプレイを行うことが多いです。

一方で、そこまで強い手札ではなくても積極的に勝負に参加していくようなスタイルを”ハンドレンジがルースである”という風に呼びます。勝敗の見込みがはっきりとしない状況での勝負が増えるため、心理戦や相手との手札の読み合いが勝敗に影響を与えるため、より上級者向けの戦い方と言えるかもしれません。

タイトなレンジで戦えば、堅実に勝利を目指せる一方で、対戦相手からすると、タイトなレンジのプレイヤーが良い手札を持っている際は予測するのが比較的簡単なので、ルースなレンジでのプレイにはそういった予測を難しくすることが出来る、というメリットがあります。

03.ポーカーにおけるポジションとレンジ

テキサスホールデムにおいて、ベットを行う順番のことをポジションと呼びます。ゲームへの参加人数によりますが、その順番に応じてそれぞれのポジションはビッグブラインド、スモールブラインド、アンダーザガン、ハイジャック、カットオフ、ボタンなどと呼ばれます。

これらのポジションとハンドレンジは実は密接に関係しています。ポーカーでは基本的にベットの順番が後ろであればあるほど、他のプレイヤーのベットの状況を見てから判断を下せるため、判断材料となる情報が多いため有利となります。

また、アンダーザガン(プリフロップで最初にベットを行わなくてはならないポジション)のように、ベットの順番が速い場合、その後多くのプレイヤーからレイズを受ける可能性があるので慎重にプレイしなくてはなりません。

したがって、『レイトポジション』と総称される、ハイジャックなどのベットの順番が後ろでの試合の場合は必然的にハンドレンジを広げて戦うことが出来ます。

また、『ビッグブラインド』のようにどちらにせよ強制的にかけ金をベットすることが要求されるポジションでのプレイの場合も同様に、比較的ハンドレンジは広めでプレイすることが出来ます。

04.レンジを考慮した戦い方とポーカーのプレイスタイル

ハンドレンジがルースかタイトか、かつ積極的にベットを行い勝負に行くかどうかの組み合わせで、ポーカーのプレイスタイルは主に4種類に分類することが可能です。

タイトアグレッシブ

タイトアグレッシブは、ハンドレンジ自体はタイトであるため、勝利の可能性がある程度高い場合以外はフォールドを繰り返し、ここぞという手札が引けた場面で勝負を仕掛ける、というスタイルです。

自分の手札が弱い時には勝負を降り、強い時には大きく張る、というポーカーあるいはギャンブル全体の基本に忠実なプレイスタイルだと言えるでしょう。

タイトなハンドレンジで勝負回数を絞るため堅実に価値を目指すことが出来、ポーカーの初心者~中級者にとっては一番勝ちを目指しやすいやり方かもしれません。ただし、読み合いや心理戦の余地は少なめで、加えて強い手札がくるまではずっとフォールドを繰り返す、というプレイが基本となるため、ポーカーの面白さや醍醐味は感じにくくなっています。

加えて、あまりに基本に忠実すぎると、対戦相手にとっても自分の手札に良いカードがていることを読まれやすいというデメリットもあります。

タイトパッシブ

タイトパッシブはどちらかというと狙って採用する戦略というよりも、ポーカー初心者がタイトアグレッシブを目指しているのに、自分の手札が有利である場面でも大きく賭けることに踏み出せず、タイトパッシブになってしまうという形で現れやすいスタイルです。

対戦相手のスタイルによってはそれでも勝利につながることはあるものの、基本的にはあまり有効な戦略ではありません。タイトなハンドレンジで勝負の回数自体を絞るにもかかわらず、自身が大きな勝利を狙える手札でも消極的にプレイしてしまい、そこまで大きな価値を得られない、という結果に繋がりやすいからです。

ルースアグレッシブ

ルースアグレッシブなスタイルのプレイヤーはハンドレンジがルースなので、比較的自分の手札の強さに関係なく多くの種類のハンドでプレイすることになり、かつアグレッシブにベットも行います。

勝率を高めるためにはさまざまな状況で最善手を導き出す臨機応変な判断力が必要となりますが、多彩なバリエーションのハンドで戦うことが出来る、という意味では楽しく戦えるスタイルと言えるかもしれません。

安定性は見込めませんが、勝利するときは大きく勝つことが見込めるのもルースアグレッシブの特徴です。

ルースパッシブ

ハンドレンジはルースで多くの手札で戦うものの、ベットは相手に合わせてプレイする、一見矛盾するようにも見える面白いスタイルがルースパッシブで、とにかく相手に合わせてコール(相手のかけ金に合わせて勝負すること)することが多くなるため、コールステーション、と呼ばれる場合もあります。

ポーカーのルールをよく知らない始めたての方がとにかく相手に合わせるような形でこのようなルースパッシブスタイルで戦うこともありますが、上級者が相手に自分の手札を対戦相手のプレイヤーに読ませないために、あえてかけ金を上げることなくコールで戦いに臨み、手札を公開する際にサプライズで役を揃えており、勝利をさらう、というような戦い方を採用することもあります。

05.まとめ

今回の記事ではポーカーにおける戦い方に大きな影響を与えるレンジ(ハンドレンジ)について解説しました。レンジについて考えながら戦うことは、ポーカーの勝率を高める上で非常に重要なので、是非皆さんも意識してみてください。

初心者でも楽しめる!

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