プリフロップ

ルール・マナーステップ

ポーカーにおけるプリフロップとは?意味や勝利に導く戦略を徹底解説

ポーカーとは、トランプを用いたゲームの1種であり、プレイヤーたちは5枚の札で役を作ってその強さを競います。ポーカーには国や時代によって多種多様なルールが存在していますが、より戦略性が高く心理戦的側面の強いテキサスホールデムと呼ばれるルールが近年主流となってきています。

今回の記事では、そのテキサスホールデムにおいて、一番最初に訪れる重要な局面「プリフロップ」について、意味や勝率、戦略を解説していきます。

01.プリフロップとは?

テキサスホールデムでは、最初に2枚の手札がプレイヤーに配られます。その2枚の手札が配られ、場にはコミュニティーカード(場にめくられる5枚のカード)が1枚もめくられていない状態で行うベッティングラウンドのことをプリフロップと呼びます。

プリフロップは一番最初に行うベッティングラウンドであり、プリフロップの時点で、「コール」「レイズ」「フォールド」の3つのアクションを選択しなければなりません。

基本的には、スターティングハンド(最初に配られる2枚の手札)が弱いプレイヤーはフォールド、強いプレイヤーはレイズまたはコールをしますが、状況によって戦略が変わっていきます。

次では、そのプリフロップの戦略について説明していきます。

02.プリフロップの戦略を考える前の基礎知識

プリフロップの段階で、どのようにアクションを起こすか判断するにあたり、大前提として覚えておきたいことがあります。

それは、「ポジション」によって判断が変わってくるということです。

ここからは、ポジションによってどのようにアクションのとり方が変わってくるのか説明します。

まず、ポーカーには以下のようなポジションがあります。

プリフロップ

・BTN(ボタン)

BTNの人は、プリフロップの段階ではSBとBBの前(後ろから3番目)にアクションを起こします。フロップ以降では、他のプレイヤーのアクションを見て最後にアクションが起こせる最も有利なポジションとなります。

・SB(スモールブラインド)

SBの人は、BTNの左隣のポジションであり、強制的にブラインドの半額をベットしなければなりません。プリフロップの段階では、BTNの後にアクションをとります。フロップ以降は、一番最初にアクションを起こさなければならないので、不利なポジションといえます。

・BB(ビッグブラインド)

BBの人は、SBの左隣のポジションであり、強制的にブラインドをベットしなければなりません。プリフロップの段階では、SBの後にアクションを起こします。フロップ以降は、SBの次にアクションをとるポジションになります。

・UTG(アンダーザガン)

UTGの人は、BBの左隣のポジションであり、プリフロップで最初にアクションを起こさなければなりません。フロップ以降もSBとBBの後にアクションをとるため、不利なポジションであるといえます。

・HJ(ハイジャック)

BTNの2つ手前のポジションのことを指します。

・CO(カットオフ)

BTNの1つ手前のポジションを指します。

03.プリフロップの戦略

ポーカーは終始、心理戦です。プリフロップの時点でも様々なプレイヤーの思惑が交錯します。

例えば、スターティングハンドがJ以上のペア(JJ,QQ,KK,AA)である場合、プリフロップの段階でも、ポジションに関係なく強いハンドといえます。

逆に、「2,4」「3,5」等の低い数字である場合、勝率が低いためポジションに関係なくフォールドするのが無難といえます。しかし、その他のハンドでは、ポジションに応じて慎重にアクションをとる必要があります。

例えば、スターティングハンドが「7,8」「9,10」等のコネクター(数字が連続したカードのこと)で数字は高くないがストレート狙いの場合や、「7,10」「8,10」等のスート(絵柄が揃っている)で数字は高くないがフラッシュ狙いの場合、以下のように、ポジションによってアクションのとり方が変わります。

・アーリーポジション(最初の方にアクションをとるポジション)の場合

上記のようなスターティングハンドであった際、フロップで強化されることは考えづらいといえるため、他のプレイヤーの出方が分からない不利なアーリーポジションでは、フォールドしてしまった方が無難といえます。

フロップに期待して、BBにコール、もしくはレイズしたいと考える方もいるかもしれませんが、フロップで役が揃う可能性は低く、その後のプレイヤーにレイズ、もしくはリレイズされる可能性も考えられるので、やはりフォールドした方が無難でしょう。

※プリフロップの段階でいうアーリーポジションとは、UTGと、それに続く最初の方にアクションを起こさなければならないプレイヤーを指します。

・レイトポジション(後半の方にアクションをとるポジション)の場合

一方、レイトポジションの場合は戦略が異なり、考えられるアクションの幅が広がります。

自分よりも前にレイズをしたプレイヤーがいた際は、強いハンドを持っている可能性が高いということが分かるので、上記のスターティングハンドでは、フォールドを選択するのが無難でしょう。

しかし、自分より前のプレイヤーがコールやフォールドをした際は、ハンドがそこまで強くないと判断できるため、勝負に出てみるのもありかもしれません。

※プリフロップの段階でいうレイトポジションとは、SB・BBや、最後の方にアクションを起こさなければならないプレイヤーを指します。

以上のように、プリフロップの段階では、同じスターティングハンドでも、ポジションによって起こせるアクションが変わってくるのです。

アーリーポジションにいる場合は、不確定要素が多いため、強いハンドでないときに勝負に出るということは、かなりリスキーであるといえるでしょう。

ポジションを考慮したうえで、慎重に戦略を練っていくことが重要となります。

ここまで、ポジションによる戦略について説明してきましたが、実際のハンドの強弱はどうなっているのでしょうか。

次では、プリフロップにおけるスターティングハンドの勝率について学んでいきましょう。

プリフロップの勝率

プリフロップの段階では、スターティングハンドによって勝率が決まっています。

ここからは、その勝率について説明していきたいと思います。

プリフロップで、コール・レイズをして参加するのか、それともフォールドして参加しないのか判断するうえで、スターティングハンドの勝率を知っておくことが重要になってきます。

スターティングハンドの勝率は、以下の表をご覧ください。

記載の表は2人プレーの場合であり、プレー人数により勝率は変動しますが、ランクに関しては変動しませんので、下の表でハンドの強弱を覚えましょう。

スターティングハンド勝率、2人プレーの場合
A K Q J T 9 8 7 6 5 4 3 2
A 85.3 67 66.1 65.4 64.7 63 60.1 61.1 60 59.9 58.9 58 57
K 65.4 82.4 63.4 62.6 61.9 60 58.5 57.8 56.8 55.8 54.7 53.8 52.9
Q 64.5 61.4 79.9 60.3 59.5 57.9 56.2 54.5 53.8 52.9 51.7 50.7 49.9
J 63.6 60.6 58.2 77.5 57.5 55.8 54.2 52.4 50.8 50 49 47.9 47.1
T 62.9 59.9 57.4 55.4 75.1 54.3 52.6 51 49.2 47.2 46.4 45.5 44.7
9 60.9 58 55.5 53.4 51.7 72.1 51.1 49.5 47.7 45.9 43.8 43.2 42.3
8 60.1 56.3 53.8 51.7 50 48.4 69.1 48.2 46.5 44.8 42.7 40.8 40.3
7 59.1 55.4 51.9 49.9 48.2 46.7 45.5 66.2 45.7 43.8 41.8 40 38.1
6 57.8 54.3 51.1 47.9 46.3 44.9 43.6 42.7 63.3 43.2 41.4 39.4 37.5
5 77.7 53.3 50.2 47.1 44.2 42.9 41.7 40.8 40.1 60.3 41.1 39.3 37.5
4 56.4 52.1 49 46.1 43.4 40.7 39.6 38.6 38 37.9 57 38 36.3
3 55.6 51.2 47.9 45 42.4 39.9 37.5 36.6 35.9 35.8 34.4 53.7 35.1
2 54.6 50.2 47 44 41.5 38.9 36.8 34.6 34 33.9 32.5 31.2 50.3

※右上がスーテッドの勝率、左下がオフスートの勝率

ただ闇雲にゲームに参加するのではなく、スターティングハンドの勝率を意識したうえで、どのアクションをとった方が良いのか判断することが、勝利への近道となります。

04.まとめ

今回の記事では、テキサスホールデムにおける「プリフロップ」に関して解説してきました。

ポーカーは、1回1回の勝負に勝つことを目的とするよりも、最終的なチップ量を増やすことを目指して戦略を立てることが重要です。

「プリフロップ」の段階で、スターティングハンドの勝率を念頭に置きながら、ポジションに合った戦略で勝利を目指しましょう。

初心者でも楽しめる!

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