01.ポーカーにおけるティルトのタイプ

闘牛型のティルト

闘牛型のティルトは、一番多くの方が陥りやすいティルトの種類です。このタイプのティルトは、プレイスタイルが極端に積極的になることが特徴で、負けた時にイライラしてしまい、損失額を取り戻そうと周りが見えなくなってしまいます。自分の持っているチップを全て使ってでも、負けた分を今すぐ取り返したいという気持ちから、レイズを繰り返したり、どんなスターティングハンドでもアグレッシブにプレイします。そしてゲームが終わるまで、ティルトを続けてしまい、本来の実力を発揮できないこともあります。このような経験がある方は、ゲーム中に席を立ってみるなど、落ち着く工夫をすれば対策ができるはずです。

アルマジロ型のティルト

アルマジロ型のティルトは闘牛方の正反対で、極端に守りに入ってしまうことを指します。その結果、チップを必要以上に節約しようとしベットやレイズを控えることが多くなります。このティルトは、過去の大きな損失や連敗に対する恐怖心から生まれることがあり、プレイヤーはさらなる損失を恐れて極端に守りに入ってしまいます。しかしこのスタイルではベットやレイズが少なくなるため、本来得られるはずだった勝利を逃すことになり、長期的には損失を招く可能性が高いことが特徴です。損失も少しづつしか増えていかないので、ゲームをキッパリ辞めることができず、どんどんチップが減っていってしまいます。アルマジロ型のティルトは、他のティルトとは異なる側面を持つもので、プレイ後でさえ自身も気づかないこともあるほどです。

常勝型のティルト

常勝型のティルトは、ポーカーにおいて勝利が続くことから生まれる独特のティルトで、一見勝利とティルトが矛盾しているように思えるかもしれませんが、実在します。勝利の連続がプレイヤーの心理に影響を与え、ゲームに悪影響を及ぼすことがあるからです。

常勝型ティルトには、主に2つのパターンがあります。1つ目は、プレイヤーがゲームが非常に順調に進んでいると、自分が無敵であるかのように感じ、プレイスタイルが非常にルーズでアグレッシブになることです。この状態では、獲得したチップを無駄に使い、自信過剰になります。結果として、多くのハンドに参加し、弱いハンドでも大金を賭け続け、失敗することが増え、損失を招く可能性が高まります。一時的に運が良ければ一部の損失を取り戻すかもしれませんが、最悪の場合、損失が増加し、プレイヤーは闘牛型のティルトに陥ることもあります。

2つめのパターンは、プレイヤーが勝利し続けてチップを増やすと、それを失うことを恐れてしまい、アルマジロ型のティルトのように過度に消極的になります。手持ちのチップを守りたいという欲求が強まり、本来のプレイスキルを発揮できなくなり、長期的にはゲームの進行が難しくなることがあります。要するに常勝型のティルトは、勝利や連勝がプレイヤーの心理に影響を与え、プレイに悪影響を及ぼすということです。

敵対心型ティルト

このティルトは、同じテーブルの対戦相手に対して敵意を感じた時に生じる敵対心型のティルトで、闘牛型と似た特徴を持っています。対戦相手からの挑発や、大きな損失があった時に起こりやすいです。相手を圧倒して自分のスキルを示したいと感じ、大胆なブラフを行ったり、豪快なプレイが目立つようになります。これにより、一時的に成功することもありますが、長期的に見ると合理性を欠いたプレイが損失を招く可能性が高まります。この状態では、リスク管理や戦略的なプレイが二の次になり、目的が資金を獲得することではなく、相手に勝つことになってしまいチップを多く失う可能性もあるため、このティルト状態は長期的にはマイナスに影響するとされています。

絶望型のティルト

絶望型のティルトは、プレイヤーが続けて敗北を重ね、勝利の見込みがないと感じ始めた際に発生するティルトの状態です。プレイヤーは自分がもはや勝つことはできないのではないかと絶望的な気持ちに陥り、自暴自棄になった結果、本来有望なハンドでさえもフォールドするようになって負けが続くことがあります。

絶望型のティルトにおいては、プレイヤーの意欲が完全に失われており、勝つことへの意欲が失われてしまっています。ただ資金が減少するのを見守るだけのような状態になり、本来ならこの段階でゲームをやめるべきですが、ティルトに陥るとプレイヤーは頑固になり、場にとどまりたくなることがあります。そして、再び気持ちを取り戻したとしても、半ば諦めた気持ちでルーズなプレイを行い、無駄にチップを消費してしまうことがあります。

02.まとめ

ポーカーは、戦略がとても大切なゲームと言われていますが、それと同時に精神面での駆け引きも大きな要素を担っています。戦術面も、勉強と実践で成長していくように、感情面も場数を踏んでコントロールできるようになりたいところですね。