カウンティング
ポーカーのカウンティングとは?やり方や戦術を解説
ポーカーにおけるテクニックとして「カウンティング」があります。これはポーカーという論理と駆け引きで争うゲームにおける、論理の部分の一要素になります。カウンティングをすることなく、勝負を検討することは無謀であると言えるでしょう。そこで今回は、ポーカーで勝つためにも、カウンティングの意味を解説していきます。
01.ポーカーのカウンティングとは
ポーカーにおけるカウンティングとは、自分が引きたいカードの枚数を数えることや、そのカードを引ける確率を計算することを指します。
なおカウンティングは、そもそもブラックジャック用語ということもあり、どこでも通じるワードというわけではないようです。 なおブラックジャックにおいて、カウンティングを正確に行った場合、勝率が大幅に上がるため、残りカードを覚えるためにメモをとるなどの行為はほとんどの場所で使用が禁止されています。
02.ポーカーのカウンティングの流れ
そもそもトランプには、ジョーカーを除いた4つの柄と13種類の数字が組み合わせた合計52種類のカードがあります。
その前提に立って、共有カードなど表に出ているカードや、他のプレイヤーの挙動から手札を予想することで、残りのカードを推測していきます。
具体的には、フロップやターン、リバーで共有カードが開かれたときに、そのカードの数字と柄を記憶します。次に他のプレイヤーがハンドを公開したときは追加でそのカードの数字と柄も覚えておきます。
このように場に出たカードやプレイヤーの選択から、残りのカードを推測していきます。こうすることで、デッキに残っている自分が狙っているカードの数を予測して戦略を立てます。
03.ポーカーとブラックジャックのカウンティングの違い
ポーカーのカウンティングではブラックジャックと異なりゲームごとにカウンティングが必要です。ブラックジャックでは、4デッキや8デッキなど、複数のセットのトラップを使い、そのカードを全て使い切るまで、リセットされません。そのためどのカードがまだディーラの山札の中に残っているかを記憶することが大きくゲームの勝敗に影響します。
しかしポーカーではゲームごとに、使ったカードを全て回収して毎回シャッフルされるポーカーでは、一度ゲームが終わればカウンティングがリセットされます。そのためブラックジャックほど、カウンティングは正確性は勝負に影響しません。
ただこれは悪いことばかりではなく、例えばブラックジャックなどでは、カードカウンティングを一度間違えると、カードを全て使い終わるまで、ミスが起こり続けます。しかしゲームごとにデータを取り直すポーカーなどのゲームでは、後にミスが響きにくいと言えるかもしれません。
04.ポーカーのカウンティングで得られる情報
では実際、ポーカーでカウンティングすれば、どのようにプレーを優位に進めることができるのでしょうか。
例えば、自分のハンドが2と3で、共通カードに4と5が出ているとします。この場合、1か6が出れば、ストレートが完成するオープンエンドのストレートドローという状況です。
この場合は、ストレートを完成させるためにAか6のカードが必要です。この2枚のカードは4つの柄があるので、2×4=8で8種類のいずれかのカードが出れば役が完成する事がわかります。既に役が完成するために必要なカードが場に出ているなら、必要なカードが出る可能性が低くなっていることを確認する事が可能です。
続いての例は、同じ柄のカードが既に4枚揃っているフラッシュドローの場合です。このときは、もう一枚同じ柄のカードが必要になるので、13通りのカードが必要になると思いがちですが、既に4枚のカードが自分の手持ちにあるので、必要なカードは13枚から4枚を引いた9通りのカードです。こちらも同じように、既に役が完成するために必要なカードが場に出ているなら、必要なカードが出る可能性が低くなっていることを確認しなければなりません。
続いての例は、同じ柄のカードが既に4枚揃っているガットショットストレートドローの場合です。この役はストレートドローのうち、間が抜けているものを指します。例えば自分のハンドが2と4、共通カードが5と6と10だったとします。この場合は3が出れば完成なので、4種類の柄×3の数字カード=4枚ということで必要なカードは4枚だという事がわかります。その中からすでに必要なカードが場に出ているときは4枚から引いて考えます。
フラッシュドローとストレートドローが両方できている場合についても考察します。自分のハンドに2♡と3♡、共通カードに4♡と5♡と9♤のような状態です。同じ柄のカードがすでに4枚揃っていて、さらに4枚連続した数字も揃っている状況なので、必要なカードの数はもう一枚同じ柄が出る可能性である♡9枚と3枚の柄のA、3枚の柄の6が出れば完成なので必要なカードの種類は15となります。その中からすでに必要なカードが場に出ているときは15枚から引いて考えます。
ワンペアが完成している状況からスリーカードが完成する場合について考えます。2♡と2♤のカードが既に揃っている場合、2♧と2♢のどちらかのカードが出れば、役が完成します。なので2枚のカードが必要となります。その中からすでに必要なカードが場に出ているときは2枚から引いて考えます。
ワンペアが完成している状況からフォーカードが完成する場合について考えます。2♡と2♤が既に完成している場合、2♧と2♢の両方のカードが必要です。このカードが既に場に出ている場合は、完成させる事ができない事がわかります。
最後にツーペアからフルハウスを作る場合を考えます。例えば2♡と2♤がハンドにあり、5♧5♢が共通カードにある状態です。 この場合どちらかをスリーカードにする必要があるので、2♧2♢5♡5♤の4種類のカードが必要です。その中からすでに必要なカードが場に出ているときは4枚から引いて考えます。
05.4倍と2倍の法則とは?
カウンティングしたデータを有効活用する方法として、4倍と2倍の法則が挙げられます。4倍と2倍の法則とは、役が完成する確率を簡単に概算する方法です。若干のズレはありますが、ポーカーのプレー中に精密な採点をするのも大変なので、この法則を使うプレイヤーは多いようです。
役が完成する確率の計算方法
そしてその計算方法とは、アウツ(役を完成させるラスト一枚のこと)の枚数に対して、数字の2か4をかけるだけ、という非常に簡単な方法です。たとえば、スペードが既に4枚揃っていてフラッシュドローのとき、残りのスペード9枚のいずれかが出れば役が完成するのでアウツの枚数は9枚となります。
(法則1)フロップ(共通カードが3枚表示されたラウンド)のタイミングで、ターン(4枚目が表示されるラウンド)で役が完成する確率を求めるには、アウツの数にに2をかける。
(法則2)ターンのタイミングで、リバー(5枚目が表示されるラウンド)に、役が完成する確率を求めるにはアウツの数に2をかける。
(法則3)フロップのタイミングでリバーまでに、役が完成する確率を求めるには、アウツの数に4をかける。
このようにアウツの枚数に2または4をかけるだけで、アウツを引く確率を求めることができます。
例えばフロップの時点で、フラッシュドローの場合、ターンで役を完成できる確率は、以下のように概算できます。
「9(フラッシュドローのアウツ)× 2(法則1)=18%」
あるいはフロップの時点でフラッシュドローの場合、かつ、リバーまでに役が完成する確率を求めたい場合は以下のように概算できます。
「9(フラッシュドローのアウツ)× 2(法則1)=36%」
06.ポーカーでカードカウンティングのメリット
他のプレイヤーに差をつける
カウンティングをすることで、欲しいカードが出る確率を大体計算する事ができるようになります。一方カウンティングをしていないプレイヤーは、確率的に悪い判断をする可能性が高くなります。非常に重要ですね。
どんな状況でもできる
どんな環境でも、どんなに劣勢の状況でも、カードカウンティングをする事はできます。落ち着いてカードを記憶していくことで、本来のプレイを取り戻せることもあるかもしれません。
カードカウンティングは練習が勝利に繋がりやすい
カウンティングは継続的な練習によって技術を確実に高める事ができるので、どんなプレイヤーでも効率的に勝利に近づく事ができます。最後に欲しいカードが引けるかどうかは運になってしまいますが、論理的に勝つ確率を高める事が可能です。
07.ポーカーのカウンティングの注意点
カウンティングに絶対的な信頼をおかない
ポーカーは確率と駆け引きが重要なゲームで、カウンティングは大切なテクニックですが、絶対的な成功や勝利を確約する要素ではないことを認識しなければなりません。自分の行動を決める上での一つのテクニックぐらいに捉えておくのが良いでしょう。
相手との勝負ということを認識する
カウンティングをして、作りたかった役が完成したとしても相手がそれよりも強い役を作っていれば負けてしまうことを念頭においてプレイしなければなりません。
自分視点のカウンティングだけでなく、テーブル上のカードと自分のカードを見て、相手がどのような役を作っている可能性があるかを逆算できれば、より有利になります。
08.まとめ
カウンティングは、テーブル上の情報を収集して有利な戦略や立ち回りを考える上で大切なテクニックです。ただ確率論で全てが決まる競技ではないことも念頭に入れて、上手く自分の戦略に取り込めるといいかもしれませんね。
初心者でも楽しめる!
m HOLD'EM
エムホールデム
iOS/Android