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画像:一ノ瀬プロの脱・初心者学【Lesson2】スターティングハンドレンジ~ハンドレンジの重要性~
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一ノ瀬プロの脱・初心者学【Lesson2】スターティングハンドレンジ~ハンドレンジの重要性~

生涯獲得賞金6億円、日本のポーカー先駆者として世界を股にかけて活躍をするプロポーカープレイヤー・一ノ瀬公聖氏。一ノ瀬プロ自らが、“初心者が中級者になるために知っておきたい知識”を解説します。 「ルールは覚えたけれど、どうやったら強くなれるの?」「ベッティングラウンドの駆け引きに自信が持てない」「実践で使えるポーカーの勉強をしたい」といった初心者はもちろん、中級者も改めて知っておきたいポーカー理論を学んでいきましょう。

映画の中のポーカーはいつもドラマチックだけれど......

ポーカーの番組や、ポーカーを扱った映画を観たことがきっかけで、テキサスホールデムを始めた人は多いのではないでしょうか?

エンターテインメントを目的に作られたこれらのコンテンツでは、大味なプレイで受け手を魅了するよう作り込みがされています。僕もカナダ在住時代、テレビをつければ決まってポーカー番組を視聴していました。そうやってポーカーにのめり込んでいった経緯もあります。

ただし、それはプレイの中でもごく一部分。視聴者が目を引くようなプレイを厳選し、編集されたものであることを忘れてはいけません。大抵このような目を引くプレイというのは大きなブラフ(嘘)をして相手を勝負から降ろした時、または大逆転が起きたとき、すなわち"バッドビート"(大逆転したり、大逆転された時に使うポーカー用語)を起こしたときに多くなります。相手のハンドが強いことを分かりつつ、勝率の低いハンドで相手を負かそうとすると、バッドビートに繋がります。

もちろん、相手のレンジを誤ってしまい負けている状況から逆転することもありますが、これは今回のテーマである"スターティングハンドレンジ"を曖昧に解釈してプレイしていることに原因があります。実際に利益的なプレイをしていくにあたっては、自身のスターティングハンドレンジを正確に見積もることが大事になります。

利益的なスターティングハンドレンジとは

利益的なスターティングハンドレンジというのはポジション毎に変わります。9人でテーブルを囲っているUTG(ビッグブラインドの左隣)はポジション的に最も不利なため参加出来る利益的なハンドレンジは上位10%を切ります。UTGに比べテーブル上で最も有利なポジションであるBTN(ディーラーボタンの席に座っているプレイヤー)は上位50%のハンドレンジでプレイすることが利益的になります。

プレイを続けているとチップの増減およびプレイヤーの敗退による人数減によって、状況がどんどん変わっていきます。時には100%のハンドレンジでプレイすることやオールイン(持っているチップを賭ける)ことが利益的な状況も存在します。状況に応じて利益的なスターティングハンドレンジでプレイ出来るように心掛けることが上達への近道です。

相手のハンドレンジは常に「利益的である」と仮定する

またポジションや状況の変化によってのスターティングハンドレンジを理解していれば、自身の利益的なプレイのみならず相手プレイヤーのハンドレンジを予測することの繋がります。相手プレイヤーのレンジを闇雲に想像するのではなく、先ずは利益的なハンドレンジでプレイしていると仮定して相手のレンジを絞りましょう。

テキサスホールデムは手札が2枚しか配られません。配られた2枚のカードの勝率が最終的な勝負(ショーダウン)で大きな影響を与えます。勿論、テキサスホールデムではポストフロップ(フロップ、ターン、リバー)のベッティングラウンドを乗り越えなくてはショーダウンまで行くことが出来ないのですが、このポストフロップの過程でもスターティングハンドの強弱はプレイに影響します。

例えば、テキサスホールデムで最も強い手札であるAA、相手プレイヤーのハンドが2枚のランダムカードだったときの勝率は実に85%まで達します。また、最も相性の悪いと言われる76s,87sに対しても78%の勝率を誇っています。

時間の経過と共にブラインドが上昇するため、上位のハンドだけ待ってプレイすることは難しいのですが、状況に応じて利益的なスターティングハンドレンジ把握してプレイすることが脱初心者の第一ステップになるでしょう。

9割以上の人はスターティングハンドレンジを過小評価して時間をかけて考えていないと思います。利益的なスターティングハンドレンジを上手に使うことが出来れば一気に中級者また上級者になれるとも言えます。

地味な作業になりますが、テキサスホールデムでは地味な作業が貴方のゲームに大きな影響を与えます。ゲームを楽しみながら理解を深め、勝つ楽しみも味わいましょう!

■プロフィール
一ノ瀬公聖(いちのせ・こうせい)
1986年、京都府生まれ。2006年にポーカーと出会い、プロを志す。2010年、。以後、アジアを拠点としながら海外やオンライントーナメントで活躍している。『誰でも稼げるポーカープロ』といった著書のほか、自身のYouTubeチャンネルでは解説動画なども投稿中。

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